賃貸物件の畳交換について!費用負担相場も解説

賃貸物件の畳交換について!費用負担相場も解説

これから賃貸物件に住む場合は、退去時にトラブルにならないよう、室内をきれいに使うことを心がけることがおすすめです。
しかし、賃貸物件の設備や内装のなかには、日常生活を送るうえで劣化が避けられないものがあります。
今回は、賃貸物件で劣化が目立ちやすい畳の修繕方法とともに、畳の交換費用の負担先、交換にかかる費用相場を解説します。

畳の修繕方法とお手入れのコツ

畳の修繕方法とお手入れのコツ

賃貸物件に住んでいると、畳の修繕が必要になる場合があります。
畳の修繕方法とともに、畳を傷めずに長持ちさせる生活のポイントを見てみましょう。

畳の修繕方法

畳の修繕方法には、一部を修繕するものと全体を交換するものがあります。
畳の表面が黄ばんだり汚れたりした場合、一部のみの修繕にあたる裏返しをおこなうのが一般的です。
裏返しとは、畳表をいったん取り外し、裏面を表にしてから再度取りつける修繕方法です。
また、すでに裏返しをしたことがある畳は、畳の表面の交換にあたる表替えをおこないます。
ただし、畳の芯にあたる畳床に傷みがある場合だと、裏返し・表替えでは対応しきれません。
この場合は、全体の交換にあたる畳替えをおこなうことになります。

日常的な畳のお手入れ方法

畳のある和室は、フローリングより足腰にやさしく、自然の風合いを楽しめるメリットがあります。
一方で、畳は構造的な特徴から湿気に弱く、カビが発生しやすいことがデメリットです。
日常的な畳のお手入れには、こうしたデメリットを把握しておくことが大切です。
畳のある和室の掃除は、基本的に掃除機を中心におこないます。水拭きは避け、必要に応じて乾拭きを併用します。
ただし、掃除機をかける場合には、畳の目に沿って動かし、表面を傷めないようにすることがポイントです。
畳に食べ物や飲み物をこぼしてしまった場合、固く絞った雑巾で拭き掃除をしましょう。

畳の上にマットを敷く場合

足元が寒い季節や畳が滑る場合など、畳の上にマットやラグを敷くことがあります。
マットの設置には、畳の傷防止や階下への騒音防止などのメリットがあります。
一方で、マットによって湿気がこもりやすくなり、カビが発生するリスクが高くなることは、畳の上にマットを敷く場合のデメリットです。
畳の上にマットを敷きたい場合には、シールタイプのものではなく、簡単に取り外せるものを選ぶ必要があります。
また、マットは長期間敷きっぱなしにするのではなく、定期的に持ちあげて通気性をアップさせることが大切です。

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賃貸物件における畳の交換費用負担先

賃貸物件における畳の交換費用負担先

賃貸物件に入居する前は、畳の交換費用について、大家さん・管理会社が負担するのか、入居者が負担するのかをチェックしておきましょう。

大家さん・管理会社が負担する場合

基本的には、賃貸物件における畳の交換費用を負担するのは、大家さん・管理会社側です。
賃貸物件には、退去時に入居時の状態に戻して出ていくといった原状回復の義務があるため、劣化した畳は入居者が費用を支払い、修繕するものだと思われるかもしれません。
しかし、原状回復の義務は、経年劣化や通常の使用範囲での損傷について、対象にならないことがポイントです。
日焼けにより畳が黄色く変色したり、歩いているうちに目が広がってしまったりした畳は、経年劣化・通常の使用範囲で損傷したと考えられます。
また、重い棚などの下にへこみができたり、ささくれができたりした畳も、大家さん・管理会社の負担で交換するのが一般的です。

入居者が負担する場合

賃貸物件の畳について、経年劣化や通常の使用範囲での損傷は、大家さん・管理会社の負担で交換がおこなわれます。
しかし、畳の損傷の原因が入居者にある場合、入居者が交換費用を負担する可能性があります。
畳の損傷の原因が入居者にあると判断されるのは、損傷が故意または過失によるものである場合です。
例として、重い家具の移動で畳の上を引きずって移動した場合や、液体をこぼしてそのまま放置した結果、変色が生じた場合などが挙げられます。
また、タバコの焼け焦げによる損傷も入居者の過失と判断され、交換費用を請求されるのが一般的です。

例外的に入居者が負担する場合

賃貸物件における畳の劣化や損傷は、入居者の故意または過失でなければ、大家さん・管理会社が交換費用を負担します。
しかし、管理がいき届かず、劣化や損傷の度合いが深刻化した場合、例外的に入居者へ交換費用が請求されることは注意点です。
定期的な清掃をせずに長期間放置し、カビなどが発生した畳は、入居者の負担で交換することになります。
また、賃貸借契約のなかに特例が盛り込まれている場合、一律で入居者の負担において畳の交換をおこなうことがあるため注意が必要です。
とくに、ペット飼育を許可している賃貸物件やファミリー向け賃貸物件では、賃貸借契約のなかに特例が盛り込まれることがあります。
このほかに、畳の交換費用を入居者と大家さん・管理会社どちらが負担するかでトラブルになった場合は、国土交通省が公表しているガイドラインまたは民法に沿って対応することになります。

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賃貸物件における畳の交換費用相場

賃貸物件における畳の交換費用相場

入居者の負担で畳の交換をおこなう場合、どのくらいの費用がかかるのかを把握しておきましょう。

裏返しの費用相場

畳の表面を取り外し、ひっくり返してから再度取りつける裏返しをおこなう場合、費用相場は1畳あたり約4,000~9,000円です。
畳の裏返しでは、畳の表面である畳表を購入する費用はかかりませんが、畳の縁にあたる畳縁を新調する必要があります。
また、畳を持ちあげて裏返すといった簡単な作業ではなく、パーツを固定する糸を取り外す作業になるので、作業の手間に対する費用が含まれます。

表替えの費用相場

畳の表面にあたる畳表を新しくする表替えをおこなう場合、費用相場は1畳あたり約5,000~2万円前後です。
賃貸物件ですでに裏返しをおこなっている畳であるものの、畳の芯に問題がなければ、表替えのみで費用を節約できます。
全体の交換と同様に見た目が美しくなり、新品同様に畳が生まれ変わる交換方法です。

畳替えの費用相場

畳全体を新しく交換する畳替えをおこなう場合、1畳あたり約1万~3万5,000円が費用相場です。
畳替えは、表のみの交換である表替えでは、解決できない問題がある場合におすすめできます。
畳の上を歩いてみて、沈み込むような感覚がある場合、畳の中心にある畳芯が傷んでいる可能性があります。
このような場合には、畳芯と畳表を含む畳全体を交換する畳替えが必要です。

畳の交換費用を左右するポイント

畳の交換費用を左右するポイントとして、畳そのものの品質が挙げられます。
輸入される畳は安価なものが多く、1畳あたり約4,000円ほどで入手可能です。
表替えで用いる畳表のグレードによって費用は変わり、普及品で1畳あたり約5,000~1万円前後、中級で約1万~2万円前後、高級品では2万円以上になることがあります。
国産の畳の中級品は約5,500円ほど、高級品になると約7,000円ほどが1畳あたりの費用相場です。
このほかに、入居してから間もない畳の交換は、比較的費用を抑えられる可能性があります。
賃貸物件の入居時に畳が交換したばかりの新品であれば、畳替えや表替えをおこなうことはなく、裏返しのみの作業で済むでしょう。
このように、入居時の畳の状態によって退去時にかかる畳の交換費用に差があるので、どのような交換方法を採用するのか、どのような品質の畳を使用するのかを確認してみるのがおすすめです。
また、退去時にはできるだけ自分で畳の汚れを落とし、原状回復費用の出費を抑えると良いでしょう。

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まとめ

賃貸物件の畳の修繕方法には、裏返し・表替え・畳替えがあり、適切な掃除や湿気対策などで傷みを予防できます。
基本的に畳の交換にかかる費用は、大家さん・管理会社が負担するものの、入居者の故意または過失がある場合には入居者の負担となります。
退去時に自分の負担で畳を交換する場合に備えて、畳の交換費用相場もチェックしておきましょう。

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