マンションの防災に必要なものは?非常時の備えと設備についても解説

引っ越しをきっかけに、マンションの防災対策について改めて考えたことはありませんか。
日常生活の延長線上に、思わぬ災害リスクが潜んでいることも珍しくありません。
本記事では、マンションでできる防災意識の高め方や実践策、防災設備の確認ポイントまでを解説いたします。
これから新生活を始める方や、非常時の備えに不安を感じている方は、ぜひご参考になさってくださいね。
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過去災害から学ぶマンション防災

防災を考えるとき、過去の災害事例から得られる教訓を知ることが大切です。
まずは、マンションで発生した過去の被害やリスクについて解説していきます。
震災時の課題
2011年3月の東日本大震災では、ライフラインが途絶し、マンションの住民の生活を直撃しました。
とくに深刻だったのは、停電によって給水ポンプが停止し、長期の断水を引き起こしたことです。
水道が止まると、飲料水の確保はもちろん、トイレやお風呂も使えず、日常生活が困難になります。
さらに、ポンプが動かないためトイレを流せず、衛生環境の悪化も課題となりました。
夜間に移動する際、足元が見えにくくなり、転倒するなどの二次被害も報告されています。
被災地のデータを見ると、断水が解消するまでに、平均で約27日もかかった地域があることが分かっています。
高層階のリスク
高層マンション特有のリスクとして、エレベーターが停止してしまう問題が挙げられます。
一度停止したエレベーターの復旧は、人命救助や病院が優先されるため、後回しになりやすいです。
ある調査では、高層住宅のエレベーターの6割以上が、半日以上も停止したままであったと報告されています。
これにより、移動手段を失った高齢者や、乳幼児のいる家庭が孤立する「高層難民」という現象が問題視されました。
また、体力に自信のない方が無理に階段で避難しようとすると、転倒などの事故につながる危険性も高まります。
マンション全体のルール
個人の備えだけでは、大規模災害を乗り越えることは困難であり、マンション全体での協力が重要になります。
管理組合が中心となり、災害発生時に「だれが・いつ・何をするか」という備えのルール作りを進めましょう。
具体的には、災害対策本部の役割分担を決め、安否確認や情報共有の手順を、流れとして明確化しておきましょう。
さらに、ルールを住民全員が理解するために、年に1回は総合的な防災訓練を実施することが推奨されます。
また、スマートフォンなどを活用した一斉連絡網を整備することも、情報を素早く伝達するのに役立ちます。
平時から情報を共有し訓練を重ねることが、いざという時に自分や家族の命を守るための第一歩となるのです。
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マンションの防災対策の実践例と日常習慣

前章では過去の災害事例や備えの重要性について述べましたが、日々の暮らしにどう落とし込むかが大切ですよね。
ここでは、マンションで今日からできる防災対策について解説いたします。
家具固定のコツ
地震発生時、室内の負傷原因の多くは、家具や家電の転倒、落下によるものだとされています。
もっとも確実な固定方法は、L型金具を使って壁の下地にしっかりとネジで留めるやり方です。
賃貸物件で壁に穴を開けられない場合は、突っ張り式のポールと粘着ストッパーを併用しましょう。
また、テレビは専用のストラップで固定し、冷蔵庫は耐震ベルトを対角線上に掛けると横滑りを防げます。
食器棚などの扉には、開かないようにするラッチを取り付け、ガラスには飛散防止フィルムを貼っておきましょう。
重い家具はできるだけ壁際に配置して、寝室や部屋の出入口付近には、安全なスペースを確保することも重要です。
備蓄管理の基本
災害後の生活を支えるためには、最低でも3日分、できれば7日分の備蓄品を用意しておくことが推奨されています。
飲料水は1人あたり1日3Lが目安とされており、4人家族の場合は3日間で36Lが必要になる計算です。
重いペットボトルは一度に運ぶのが大変なので、玄関や物入れなどに分散して保管すると良いでしょう。
食料は、調理せずに食べられる缶詰や、お湯を注ぐだけで完成するアルファ米などが便利です。
賞味期限が近いものから消費し、その分を買い足していく「ローリングストック方式」を取り入れると食料を無駄にせずにすみます。
さらに、衛生環境を保つための簡易トイレやウェットティッシュは、生活の質に影響します。
とくに、簡易トイレは品薄になりやすいため、各家庭で50回分程度を目安に常備しておくと安心です。
防災グッズの活用
防災グッズは、避難時に持ち出す「携帯セット」と、自宅で使う「自宅保管セット」に分けて準備します。
携帯セットは、非常時にすぐ取り出せるように、玄関の近くに置いておくのが基本です。
中身は飲料水やモバイルバッテリー、常備薬、現金といった最低限のものを厳選しましょう。
リュックの重さは、無理なく背負えるように、自分の体重の15%以内を目安に調整すると良いでしょう。
一方、自宅で避難生活を送ることを想定した自宅保管セットには、カセットコンロや毛布などをくわえます。
必要なものは家族構成や季節によって変わるため、半年に一度は中身を見直す習慣をつけましょう。
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マンションの防災設備の種類と正しい使い方

ここまで、実践的な防災対策を解説しましたが、マンションに備わっている設備もおさえておきましょう。
最後に、マンションに設置される防災設備について解説していきます。
非常用発電機
一定規模以上のマンションには、消防法に基づき非常用発電機の設置が義務付けられています。
この発電機は、火災時のスプリンクラーなどを動かすため、最低でも60分以上は稼働する性能が必要です。
また、半年に1度の機器点検と年に1回の総合点検が法律で定められており、日頃の管理が欠かせません。
最近では、72時間以上も稼働できる長時間型の発電機もあり、共用部の照明やエレベーターの電力も賄うことができます。
停電時にどの設備が動くのかは、マンションの設計によって異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
災害用の井戸・受水槽
断水への備えとして、多くのマンションでは、屋上などに「受水槽」という貯水タンクを設置しています。
この受水槽に「非常用給水栓」を取り付けておけば、停電でポンプが止まっても生活用水の確保が可能です。
なお、受水槽がない「直結増圧方式」のマンションの場合は、備えが少し異なります。
近隣にある「災害時給水ステーション」の場所を、あらかじめハザードマップなどで確認しておくことが必要です。
自治体によっては、電源がなくても手押しポンプで水がくみ上げられる、災害用井戸を設置している場合があります。
エレベーター設備
現在のエレベーターには、地震の揺れを感知すると自動で停止する安全装置が付いています。
震度5強程度の揺れを感知した場合、最寄りの階で停止し、扉が自動で開く仕組みとなっています。
この「地震時管制運転装置」のおかげで、エレベーター内に閉じ込められる危険性は大幅に減りました。
最新の機種では、揺れが収まった後に自動で安全確認をおこない、低速で運転を再開する機能もあります。
なお、エレベーターに乗っている時に揺れを感じたら、慌ててすべての階のボタンを押さないようにします。
万が一閉じ込められた場合は、非常通報ボタンで外部に連絡し、救助を待つようにしましょう。
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まとめ
災害では停電や断水で生活が困難になり、とくに高層階で移動が難しくなるため、マンション全体での協力体制やルール作りが重要です。
地震による家具の転倒を防ぐ対策や、最低3日分の食料と水を備蓄するローリングストック法を、日頃から実践することが大切です。
万が一に備え、自分が住むマンションの非常用発電機や受水槽、エレベーターなどの防災設備の種類と正しい使い方を把握しておきましょう。
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